【袖師窯さん】を訪ねました/2021.7

こんにちは。
京都・東山の「うつわとcafebar mokumoku」です。

少し遡りますが、7月に島根県松江市の袖師窯(そでしがま)さんの工房を訪問した時のレポートです。

7月初旬、山陰地方には線状降水帯が形成され、大雨が出雲地方を襲っていました。やっと天候が安定した日に京都を出発。去年は直接松江を訪れましたが、今年は鳥取からスタート。まずは県内の窯元さんや鳥取民藝館を見学しました。
鳥取民藝館とその隣にあるたくみ民芸店。
自分の街にこんな立派な民藝館や民芸店があったら、きっと誇りですよね。
その晩に私たちが泊まった民宿にも、こちらの民芸店で買われた染め物や、窯元さんに特注された陶器の洗面台がさりげなくしつらえてあり、工芸が暮らしの身近に存在することが伝わってきました。

さて、松江市の袖師窯さんへの訪問日は早朝よりまさかの土砂降り。もう降水帯は去ったと思ってたのに・・・・。激しい雨音と、スマホから避難指示の連呼に怯えつつ、若干弱まってきたタイミングで袖師窯さんの工房へ。昨年に続いて二度目の訪問でした。

歴史のあるこちらの建物の1階が工房となっており、2階がショールームです。(今回は残念ながら一枚も写真が撮れず、掲載しているのは昨年の夏に撮影したものです)
島根県には民藝にちなんだ窯元がいくつかあります。出西窯や湯町窯など、かつて柳宗悦が島根の布志名焼の産地を訪れたときに、彼の唱える民藝運動に共鳴した窯元がありました。柳は袖師窯にも立ち寄りました。その後、河井寛次郎や濱田庄司、バーナードリーチらが島根を訪れ、陶工たちに技術指導を行ったそうです。

袖師窯さんは三代目の時に彼らから技術指導を受けました。それから現在、五代目の尾野友彦さんが民藝の精神を受け継いで日常使いやすいうつわを作っておられます。
素朴ですが洗練されたデザイン。優しい色合いを見ていると、山陰の空や海・湖の青色を思い出します。伝統を守りながら、時代にあった焼き物を丁寧に作られています。今回は大雨のため、ゆっくり見学できませんでしたが、また次回訪れる時に、工房内の様子もレポートできればと思っています。

下記リンク先で、袖師窯さんから7月に入荷した作品をご紹介しております。ぜひご覧ください。
袖師窯さん作品(2021年8月入荷その1)
袖師窯さん作品(2021年8月入荷その2)